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モバイルPCの本命きたか!?22時間駆動!「Snapdragon835(スナドラ)搭載Windows10」HPが米で発売!!

ややこしい話が続くので、どんな特徴かだけを知りたい方は、目次から項目をクリック(or タップ)して読んでください!

ついにきた!スナドラ搭載Windows PC!

過去記事で、Snapdragon835で動くWindowsノートPCのことを書きましたが、ついにHPから「HP ENVY x2 – 12-e001nr」として発売されることが決定しました!

ただし、アメリカでの発売なので、日本での発売などは未定です、、、。

しかしそれでも、スナドラで動くWindowsがついに出るというのは、すごいことです!

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Image: HP公式サイト(http://www8.hp.com/us/en/campaigns/envy-x2/overview.html)

 

 過去記事はコチラ↓

 

何がすごいのか?(PC用CPUとスマホ用CPUの違い)

おそらく、ガジェットやPC好きの人でなければ、なんのこと?って感じだと思います。

 

(僕もめちゃくちゃ詳しくはないですが)簡単に説明しますと、

パソコンやスマホを動かす脳みそ(CPUやSoCと言われるもの)は大きく次の二つに分類されます。

 

WindowsやMacなどに使うもの(インテルのCore i7など、以下PC用CPUとします)

スマートフォンやタブレットに使うもの(クアルコムのSnapdragon835など、以下スマホ用CPUとします)

*実際にはスマホ用はCPUと言わずにSoCと言いますが分かりやすく合わせました

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Image: Amazon販売ページ(http://amzn.to/2EM54oN)およびクアルコム公式サイト(https://www.qualcomm.co.jp/products/snapdragon)

 

PC用CPUは、処理能力が高く、動画編集など高い負荷のかかる作業をこなすことができます。一方、スマホ用CPUは処理能力は劣りますが、省電力性能が高く、少しの電力で動くことができますし、LTEなどの携帯用通信機能に標準に対応していたりと、モバイルに適しています。

 

そして、ノートPC、特にモバイル用と言われる10~14インチのノートパソコンのOSはそのほとんどがWindowsかMac OSであり、搭載しているCPUはPC用CPUです!

 

そのためどうしても、「バッテリー稼働時間が短い」という苦しみと常に戦ってきました!

「じゃあ、CPUをスマホ用にすればいいじゃん」と思うのですが、それがそうはいかんのです。

 

PC用CPUとスマホ用CPUでは、それぞれCPUが理解できるプログラム(設計、アーキテクチャ)が違うんですよぉ!

 

iPadがだんだんパソコン並みの作業ができるようになったとはいえ、やはりWindowsやMacの膨大で便利なアプリ(x86系ソフトウェア)の代替にはまだまだ足りないのが現実です。

 

だったら、スマホ用CPUで動くWindows作っちゃえばいいじゃん!

となりますよね!

そこで生まれたのが「スナドラで動くWindows 10」、クアルコムが「Windows on Snapdragon」(Always Connected PC)と呼ぶものなんです!

 

アーキテクチャが違うのは説明したとおりですが、なんとスマホ用のCPU、Snapdragonで、PC用のアプリ(x86系アプリ)をエミュレートして(疑似的なアーキテクチャを使って)動かすのです!

 

これにより、Snapdragonというスマホ用CPUでもWindowsが使えるようになり、さまざまなメリットが生まれます!

 

“Windows on Snapdragon”PC「HP ENVY x2 – 12-e001nr」の特徴

それでは、Snapdragon835を搭載したWindowsにはどんなメリットがあるのでしょうか?

メリットはたくさんあるのです!!

 

スペック

まずはスペックから見ましょう。

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やはり、「Windows」と「Snapdragon」の文字が同居しているのに違和感を感じますね!

特筆するのは、バッテリー駆動時間と、4G LTEの存在ですね!

 

ノートPCのタイプとしては、クラムシェル型ではなく、マイクロソフトのSurfaceタイプ「タブレット+キーボードカバー」の2 in 1 PCになります。

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Image: HP公式サイト(http://www8.hp.com/us/en/campaigns/envy-x2/overview.html)

 

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タブレット+キーボードカバータイプの2 in 1 Image: HP公式サイト(http://www8.hp.com/us/en/campaigns/envy-x2/overview.html)

 

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端子類も最小限 Image: HP公式サイト(http://www8.hp.com/us/en/campaigns/envy-x2/overview.html)

 

最長22時間のバッテリー駆動!

やはり、スナドラを搭載した一番のメリットは、その省電力性能です!

これまでのノートPCの常識を覆す、バッテリーの持ち時間!

22時間ですよ!22時間!!

公式サイトによると、オフラインでのビデオ再生時間らしいので、これは圧倒的ですね。

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Image: HP公式サイト(http://www8.hp.com/us/en/campaigns/envy-x2/overview.html)

 

また、スタンバイ状態では1,000時間(約42日!)とのことですから、すごいですね!

僕が今使っている超軽量ノートPC「LAVIE HZ」は10時間駆動ですが、普段はシャットダウンしています。

ENVY x2 – 12-e001nrなら、シャットダウンなんて必要ないですね!

 

4G LTE通信!

これもSnapdragonだからこその恩恵ですね。

スマートフォン用のSoCであるSnapdragon835は、下り最大1Gbpsを実現する「X16 LTE」モデムを内蔵しています!

つまり、スマホと同じ圏内で4G LTE通信ができるということです!

 

PC用CPUでは、別パーツとして組み込まなくてはならなかったLTEモデムも、スマートフォン用SoCでは内蔵されているので、シンプルにすることができるのです。

 

4G LTEが使えることで、Wi-Fiが使えないところでも通信ができるというのは非常に威力的ですね!

モバイルWi-Fiを持つ必要がなくなるというのがいいですね。

 

HP ENVY x2公式動画


Connect Anywhere | HP ENVY x2 | HP

 

しかし気になる点も

これまでのノートPCの常識を覆す、ENVY x2 – 12-e001nrですが、気になる点もあります。

 

搭載OSが「Windows 10 S」

「Windows 10」ではなく、「10 S」なんですね。

Windows 10 Sは、簡易版Windows 10であり、Windowsストアにあるアプリしか使えないOSらしいのです(例えば、ブラウザは標準のマイクロソフトEdgeしか使えないなど)。

ですが、、、、“ほんとにややこしい話”なのですが、

(PC用CPUではなく)Windows on SnapdragonにおけるWindows 10 Sではまた少し違うようです。

 

ニュースサイトにはIT mediaの記事にはこう書かれています。

 

主にWindows on SnapdragonにおけるWindows 10 Sの制限事項について書かれたもので、抜粋すると次のようになる。

 

・ARM64ドライバのみをサポート
・OpenGL 1.1やハードウェアアクセラレーションを必要とするゲームは動作しない
・x64アプリは未対応(つまり64bit版のPCアプリは動作しない)
・Windowsの動作をカスタマイズする系統のアプリケーションは正しく動作しない(例えばIMEやコンテキストメニューを拡張するクラウド対応アプリケーションなど)
・Windows MobileをターゲットとしたARMアプリは全て正常に動作しない
・Hyper-Vは未対応

 これらは全て既報の通りで、それが(リーク情報ではあるが)確認できたにすぎないが、Intel Coreプロセッサ搭載のWindows 10 S(つまりWindows 10 Pro for PC)マシンとは別物であるということは再認識しておく必要がある。

 

引用:ITmedia (http://www.itmedia.co.jp/pcuser/articles/1802/23/news118_2.html)

 

ちょっとここまでくると、僕にもよくわかりません、、、!

僕が知りたいのは、「Windows10のアプリが動くのかどうか」なのですが、おそらく動くと思われます。

ただし、64ビット版のソフトウェアは動かないという認識でいいのかなという感じですね(マイクロソフトEdgeしか使えないということはなさそうです)。

 

この辺り、一般消費者が混乱しないように、もっと分かりやすく情報を流して欲しいですね。

 

キーボードカバーを付けると重い

スナドラを搭載して、LTEでモバイルもがんがん使えるぜ!ってなると、やはり軽いほうがいいわけですが、どうやら公式サイトを見ると、キーボードカバーを付けた状態では重さが1.21kgのようです。

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Image: HP公式サイト(http://www8.hp.com/us/en/campaigns/envy-x2/overview.html)

 

本体(タブレット)のみでは、699gと軽量なのですが、キーボードを装着してtPCとして使うには1.21kgは軽量とはちょっと言えないですね、、、。

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Image: HP公式サイト(http://www8.hp.com/us/en/campaigns/envy-x2/overview.html)

 

先日紹介した、日本エイサーの「Swift 5」は14インチで970gですし、僕が購入したNECのLAVIE Hybrid Zeroは13.3インチで831gですから、キーボードカバーを付けて1kgを切って欲しかったです、、、。

 

 

価格が高い

Snapdragon搭載ということで、どうしてもAndroidなどのタブレットと比較してしまうのですが、そうなると、999.99ドル(約10万7,000円)はちょっと高いかなぁという印象です。

 

サーフェスやMac Bookと比べると安いのですが、スペックは落ちますので、なかなかどうかなーというところですね。

 

スナドラ搭載Windows PC!HP ENVY x2 – 12-e001nr まとめ

ついに発売が具体的に決定した(ただしアメリカ)、Snapdragon835搭載Windows10パソコン、「HP ENVY x2 – 12-e001nr」!

 

やはりその売りは、

バッテリー駆動22時間、スタンバイ時間1,000時間(約42日)という圧倒的な稼働時間の長さですね!

 

そして、4G LTEによる、スマホのようにいつでもネットに繋がっているノートパソコン!

 

魅力的なパソコンではありますが、今回のENVY x2に限れば、「Windows10 S」であることや、重さ、価格の高さなど気になる点もあります。

 

しかしこれは、「Windows on Snapdragon」(Always Connected PC)の初めての機種なので、これからどんどん魅力的な機種が各メーカーから発売されるのを期待します!!

 

そして何より、日本で発売してください!!

 

 

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